HTML5のことをちょっと(CSS Nite in OSAKA vol.26に行ってきました)
2月27日(日)にCSS Nite in OSAKA, Vol.26 with Microsoft -HTML5+IE9 Web Camp1-を聴講してきたので、ほんのりと覚え書き。
HTML5の使い時とW3C勧告のタイミングについて
羽田野太巳さんのセッションを聴いて。個人的には、いつから使いはじめるべきなのかともじもじしていたわけですが。
勧告前の技術を使ってはいけないのか
答えは、全くそうではないらしいです。
勧告というのは最終的な仕様の「記録」であって、これから使うにあたっての「指示書」ではないとのこと。つまり、勧告になる時点ではもう様々な実装やテストがなされていて、技術としては成熟しきっているということなのだそうです。つまり、使い始めるのに勧告を待つ必要はまったくありません。逆に、勧告の段階で使いはじめるのではものすごく遅れを取ってしまうことになります。
実際、いま使っている技術だって勧告前のものばかり
HTML5に限らず、すでに馴染みのあるWeb周りの色々な技術も、実はまだ勧告に至っていないものばかり。たとえばこんなステータス状況にあります(2011年2月現在)。
- CSS2.1(最終草案)
- いわゆるふつうのスタイルシート
- CSS Style attrubutes(勧告候補)
- HTMLやSVGでインラインでCSSを記述するための仕様
- XMLHttpRequests(勧告候補)
- Ajaxのような非同期通信で必要な仕様
- DOM Level3 Events(最終草案)
- ブラウザ上でのイベント処理のための仕様
- Geolocation API(勧告候補)
- 位置情報を取得するもの。GPSがなくてもIPから位置情報が取得できたりも
2011年5月の最終草案でほぼゴーサイン
HTML5は2011年5月に最終草案、2014年に勧告予定です。最終草案の段階では仕様はほぼFixして、その後はそれらについて細かい微調整を行っていく段になるそうなので、最終草案になればもうこれは使い始めて概ね大丈夫なのだそうです。
...5月って、もう目の前じゃないですか!実際のところ、周りで徐々に使われていることを考えれば既に少し乗り遅れ気味なのかもしれませんが、最終草案の時期を踏まえて今あたりから乗っかるっていうのも遅れてきたビッグウェーブ、良いタイミングなのではないかと思っています。
HTML5とOPEN WEB Technology Platform
文脈で判断するキーワード、HTML5
HTML5というキーワードが指し示すものは、現状では2つの意味合いがあるそうです。
- 仕様としてのHTML5
- バズワードとしてのHTML5
実際のところ、その「HTML5」がどちらを指しているのかは、文脈によって判断するしかないそうですが(個人的には、Ajaxというワードのときの扱われ方に少し似ている印象を受けています)。
バズワードとしてのHTML5、そしてOPEN WEB
バズワードとしてのHTML5は「OPEN WEB Technology Platform」という考え方に繋がります。そして、その礎として「仕様としてのHTML5」が位置づけられるそうです。ロイヤリティフリーで信頼性・持続性・互換性を持っていること。それがあらゆる母国語や、何らかのハンディキャップを持つひとや、あらゆるデバイスに適応できることなどがOPEN WEBでは求められます。
そして、その目的に適う実装を目指しているのが、仕様としてのHTML5やその他諸々の技術仕様に当たるようです。スマートフォンやePUBなど、既に対応の範囲が広がってきているように、Webはいわゆる今までのようなパソコンだけのWebの範疇を超えて、様々なデバイスに使われるようになって、Web屋さんはもっともっと活躍するフィールドの幅が広げられるだろう、と。わくわくするような、でもちょっとこわいような近未来像です。
Same markupとか思ったことごにょごにょ
クロスブラウザコードを作るにあたって、ブラウザによって処理を分岐させて対応するのではなく、実装したい各機能によってのサポート状況を判別して拡張するように...という考え方のようです。IE9のプロモーションサイト「The Shodo」なんかは、一応この思想に則って実装されているらしいです(bA制作)。プログレッシブエンハンスメントとよく似た考え方だと思います。ただこれって、コード的には1本だけど、実際のところはそれでは「同じコンテンツなら、どれでも正しく表示されるように」という表向きな思想と現状はまだすこしギャップがあるような気が...。
いずれにしても、当たり前のことだけど、技術が目的になってはいけないんですね。Webサイトやコンテンツを作るにあたり、伝えるべき情報をきちんと整理すること、それを表現するための技術は、きちんと対象を見据えた上で実装状況も鑑みて選定すること。そして、オープンという観点に則っては、ブラウザやデバイスを問わずに伝えるべき情報の範囲を見失わず、それにきちんとリーチできるように実装すること。そのあたりは忘れずに意識していたいです。
そういえば、ちょうどHTML5する大義名分を見つけた
秋葉さんのセッションでサンプルとして出てきたものを見ていて、やってみたいものがようやく見つかったのも大きな収穫。Canvasは確実に使うので、これを機に勉強がてらHTML5やらのあれこれで、ひとつ作ってみようかなと思いたちました。
そういう点でも、今回はよいきっかけを貰える回だったなと思います。ありがとございました。



